令和の時代を迎え、新天皇皇后両陛下におきまして、即位礼正殿の儀などが行われます。他にも、天皇皇后両陛下が1年を通して行う宮中祭祀があります。

ニュースとして報道されないとつい見過ごしてしまいそうですが、国民の幸せを祈り、毎年行われている宮中祭祀について知っておきましょう。

主要宮中祭祀について

(参照 宮内庁HP、Wikipedia)

四方拝(しほうはい)

1月1日に行う年中最初の行事です。

早朝に天皇陛下が神嘉殿南庭で伊勢の神宮,山陵および四方の神々をなります。

歳旦祭(さいたんさい)

1月1日に行う行事です。

早朝に三殿で行われる年始の祭典です。

宮中三殿とは

皇居内の賢所(かしこどころ)・皇霊殿(こうれいでん)・神殿(しんでん)の総称をいいます。

賢所(かしこどころ)

皇祖である天照大御神がまつられています。

皇霊殿(こうれいでん)

歴代天皇・皇族の御霊がまつられている場所です。

崩御・薨去の1年後に合祀されます。

神殿(しんでん)

国中の神々がまつられています。

元始祭(げんしさい)

1月3日に行われます。

年始に当たって皇位の大本と由来とを祝し,国家国民の繁栄を三殿で祈られる祭典です。

奏事始(そうじはじめ)

1月4日に行われます。

掌典長が年始に当たって,伊勢の神宮および宮中の祭事のことを天皇陛下に申し上げる行事です。

昭和天皇祭(しょうわてんのうさい)

1月7日に行われます。

昭和天皇の崩御相当日に皇霊殿で行われる祭典です。(陵所においても祭典があります。)夜は御神楽があります。

陵所とは

天皇、皇后、太皇太后、皇太后の墓を陵といいます。

昭和天皇とは

昭和天皇は昭和の時代の天皇です。

昭和天皇の陵名は、武蔵野陵(むさしののみささぎ)といい、東京都八王子市にあります。

孝明天皇例祭(こうめいてんのうれいさい)

1月30日に行われます。

孝明天皇の崩御相当日に皇霊殿で行われる祭典です。(陵所においても祭典があります。

孝明天皇とは

孝明天皇は江戸幕府最終期の天皇です。生涯をとおして、京都で過ごされた最後の天皇です。

孝明天皇の陵名は、後月輪東山陵(のちのつきのわのひがしのみささぎ)といい京都府京都市にあります。

祈年祭(きねんさい)

2月17日に行われます。

三殿で行われる年穀豊穣祈願の祭典です。

天長祭(てんちょうさい)

2月23日に行われます。

天皇陛下のお誕生日を祝して三殿で行われる祭典です。

春季皇霊祭(しゅんきこうれいさい)

春分の日に行われます。

皇霊殿で行われるご先祖祭です。

春季神殿祭(しゅんきしんでんさい)

春分の日に行われます。

神殿で行われる神恩感謝の祭典です。

神武天皇祭(じんむてんのうさい)

4月3日に行われます。

神武天皇の崩御相当日に皇霊殿で行われる祭典です。(陵所においても祭典があります。)

神武天皇とは

神武天皇は日本の初代天皇です。日本神話に出てくる伝説上の天皇です。

神武天皇の陵名は、畝傍山東北陵(うねびやまのうしとらのすみのみささぎ)です。奈良県橿原市にあります。

皇霊殿御神楽(こうれいでんみからぐら)

4月3日に行われます。

神武天皇祭の夜に、御神楽を奉奏して神霊をなごめる祭典です。

香淳皇后例祭(こうじゅんこうごうれいさい)

6月16日に行われます。

香淳皇后の崩御相当日に皇霊殿で行われる祭典です。(陵所においても祭典があります。)

香淳皇后とは

昭和天皇の皇后です。香淳皇后の陵名は、武藏野東陵(むさしののひがしのみささぎ)です。東京都八王子市にあります。

節折(よおり)

6月30日に行われます。

天皇陛下のために行われるお祓いの行事です。

大祓(おおはらい)

6月30日に行われます。

神嘉殿の前で,皇族をはじめ国民のために行われるお祓いの行事です。

神嘉殿(しんかでん)とは

天皇が天神・地祇 (ちぎ) を祭る所です。

四方拝、新嘗祭、神嘗祭が行われます。

明治天皇例祭(めいじてんのうさいれい)

7月30日に行われます。

明治天皇の崩御相当日に皇霊殿で行われる祭典です。(陵所においても祭典があります。)

明治天皇とは

明治の時代の天皇です。

明治天皇の陵名は、伏見桃山陵(ふしみのももやまのみささぎ)です。京都府京都市にあります。

秋季皇霊祭(しゅうきこうれいさい)

秋分の日に行われます。

皇霊殿で行われるご先祖祭です。

秋季神殿祭(しゅうきしんでんさい)

秋分の日に行われます。

神殿で行われる神恩感謝の祭典です。

神嘗祭(かんなめさい)

10月17日に行われます。

賢所に新穀をお供えになる神恩感謝の祭典です。

この日の朝に、天皇陛下は神嘉殿において伊勢の神宮をご遙拝になられます。

新嘗祭(にいなめさい)

11月23日に行われます。

天皇陛下が,神嘉殿において新穀を皇祖はじめ神々にお供えになります。神恩を感謝された後,陛下自らもお召し上がりになる祭典です。

宮中恒例祭典の中の最も重要なものとなっています。

天皇陛下が自らご栽培になった新穀もお供えになられます。

賢所御神楽(かしこどころみからぐら)

12月中旬に行われます。

夕刻から賢所に御神楽を奉奏して神霊をなごめる祭典です。

大正天皇例祭(たいしょうてんのうれいさい)

12月25日に行われます。

大正天皇の崩御相当日に皇霊殿で行われる祭典です(陵所においても祭典があります。)

大正天皇とは

大正の時代の天皇です。

大正天皇の陵名は、多摩陵(たまのみささぎ)といい、現在の武蔵陵墓地にあります。昭和天皇陵が作られる以前は多摩御陵といっていましたが、昭和天皇陵が作られてからは、武蔵陵というようになりました。

東京都八王子市にある武蔵陵墓地には、大正天皇陵 ・貞明皇后陵・昭和天皇陵・香淳皇后陵の4陵があります。

節折(よおり)

12月31日に行われます。

天皇陛下のために行われるお祓いの行事です。

大祓(おおはらい)

神嘉殿の前で,皇族をはじめ国民のために行われるお祓いの行事です。

皇室に伝わる文化としての行事

宮中祭祀の他にも、古くから皇室に伝わる文化として大切にされている行事があります。

講書始(こうしょはじめ)

講書始の儀とは、毎年1月に、皇居において、天皇陛下が皇后陛下と共に、人文科学・社会科学・自然科学の分野における学問について、学術のトップの学者の方から、説明をお聴きになる儀式です。他の皇族方も列席されます。

また、文部科学大臣,日本学士院会員,日本芸術院会員などの方たちも一緒にお聴きになります。

講書始の儀は,明治2年に、明治天皇が学問奨励のためにお定めになった「御講釈始」がはじまりとされています。

歌会始(うたかいはじめ)

歌会とは、人々が集まって共通の題で和歌を詠み,その歌を詠みあげて披露、する会をいいます。

歌会始の儀とは、毎年1月に、皇居において、行われます。

歌会始については、鎌倉時代から始まったといわれており、現在まで続けられてきた皇室の行事です。

明治7年からは一般の参加も認められるようになりました。国民参加の皇室の文化行事としては世界でも類を見ないといわれています。

現在ではテレビ中継もされています。

まとめ

ニュースとして伝わる天皇陛下、皇后陛下のさまざまな国内外のご公務の他にも、大切な宮中行事があります。

日本古来より伝わる宮中行事についての知識を後世にもしっかりと伝えていきたいですね。