50代になると、女性は多かれ少なかれ更年期障害の症状が現れてきます。

そのときに、ひどくならないように、上手に自分の症状と対応できるようにしていきましょう。

女性の更年期障害にはどのような症状があるのか知っておきましょう。

更年期障害の症状 その1

更年期障害の症状は、さまざまです。

その人の一番弱い部分に症状が出やすいという専門家もいるくらいです。

たとえば、身体的なものに限らず、こころの部分にまで関わってくるのが更年期障害なのです。

そのため、症状の種類は大変多く、風邪のような症状から、食べられない・動けない・何もやる気にならないなど、入院するほどつらい症状になる場合もあります。

良く訴えられるカラダの不調は、生理痛のような「肩こり」や「腰痛」から「関節痛」「頭痛「筋肉痛」といった体の痛みに関するものです。

症状が現れて脳神経外科や整形外科を受診したものの、レントゲンでは異常が見られず、更年期障害と診断されることがあります。

体のどこかに痛みがある状態が長く続くため、本人にとっては辛い症状ですね。

「のぼせ」や「多汗」といった、いわゆる「ホットフラッシュ」と呼ばれるものも、更年期障害の代表的な症状です。

季節に関わらず急にのぼせるように暑さを感じたり、大量の汗をかいたりします。

しかも、昼夜を問わず症状が現れるので、夜中に何度も汗をかき下着やパジャマを着替えたりして、寝不足に陥り体調を崩す方がいます。

体温の調節機能ができなくなると、人間は非常にストレスを感じますから、ホットフラッシュも周囲の人間が想像する以上に、本人にとっては深刻な問題です。

更年期障害の症状 その2

そのほか、更年期障害の症状には、「だるさ」や「疲れやすさ」があります。

特に何かをしたわけではないのに体が重たく感じたり、今までなら難なくこなしていた仕事や家事をするだけでも、寝込みたくなるほどです。

「もしかしたら、何かの病気かもしれない」と、がん検診や血液検査を受けたりしますが、もちろん異常は見つかりません。

周囲からは「怠け病」と勘違いされ、辛い思いをする方もいます。

また、「食欲不振」「便秘」「吐き気」といった胃腸系のトラブルを訴える方も少なくありません。

もともと胃が弱かったり、お腹を下しやすい方によくみられる症状です。便秘が続くと苦しいので、つい薬に頼ってしまい、ますます便秘になるという悪循環に陥る方もいます。

更年期障害の症状であるホットフラッシュと真逆の症状には、異常に手足が冷たくなる、寒気がするというものがあります。冷え性よりも症状は重く、手足が氷のように冷えるので、洋服を何枚も重ね着したり、夏でもカイロを背中に張る方もいます。

更年期障害では「耳鳴り」や「めまい」といった症状を感じる方もいます。こちらは、痛みとは違った不快感ですが、やはり辛い症状には変わりありません。めまいがひどくなると、転倒して骨折したりする場合もあるので、注意が必要です。

更年期障害の症状 その3

更年期障害の症状として「からだのかゆみ」や「膣炎」といった、皮膚に関するものがあります。

また、「知覚過敏」も起こりやすく、物を食べるとしみたり差し込むような痛みを感じることがあります。 更年期障害は体の症状だけではありません。人によっては、こころの問題に直面する方がいます。

「イライラしやすい」「急に訳もなく不安感や恐怖感に襲われる」「動悸がする」などの症状があり、ひどい場合には「うつ病」や「パニック障害」を患ってしまう事もあるのです。このケースは心療内科を受診し、専門的な治療を受ける必要があります。

更年期障害だから、と軽く見ていると、うつ病が悪化して最悪の場合自殺に追い込まれるケースも見られるのです。特に若い頃から精神的なトラブルを抱えていたり、うつ病の既往歴のある方は注意が必要になってきます。

産後うつ病に罹ったことのある方も、更年期にうつ病に罹りやすいとも言われています。 「尿失禁」や「残尿感がある」などの「尿トラブル」も更年期に見られる症状です。

尿トラブルを抱えたために外出が怖くなり、生活の質が著しく落ちてしまう事もあります。

まとめ

更年期障害は症状の重い、軽いの違いはありますが、女性ならば誰しもが通る道です。閉経の症状に伴い、他の心身の症状を感じたら、早めに、専門医に相談しましょう。

専門医のアドバイスを受けながら、自分なりの工夫をして、少しでも快適にやり過ごしたいですね。