今から始められる趣味はないかな?とお探しの50代に世界の手芸を紹介したいと思います。

手芸というとポーチや動物のポンポン、あみもの、といったイメージがありますが、こちらで紹介するのは大人の女性にピッタリなちょっと珍しい、世界各地で愛されているハンドクラフト作品の手芸です。

日本にはない模様やカラーリングがとてもおしゃれ。人に上げてもよろこばれる作品が仕上がります。

ここでは世界のハンドクラフトの専門書を紹介しています。

気になる本があったらさっそくチェックしてみて下さいね。

ハワイアンキルト

ハワイアンキルトのある部屋 / マエダ メグ (著)

 山口百恵さんがハマっている趣味としてアラフィフ世代にはよく知られているキルト。その中でも紹介するのはハワイアンキルトです。

ハワイアンキルトは、1820年ごろにアメリカ本土からハワイにキリスト教を伝えるため渡った宣教師の妻たちが、当時人気のあったパッチワークキルトをハワイの女性たちに教えたと言われているキルトの一種。

紹介する本は人気のハワイアンキルト作家、マエダメグさんの最新刊。

リビングやベッドルームなど暮らしの中の6つのシーンごとに、トータルコーディネートで紹介されています。本格的なベッドカバーから一枚布で作るコースターまで楽しく作って使える作品ばかり。

自分のお部屋もハワイアンキルト・テイストにしたくなる一冊です。

チェコビーズ

ボヘミアの森で生まれた伝統技術 チェコビーズのプチプラ大人アクセ/大和書房編集部 (編集)

 中世の街並みがとても美しく”黄金のプラハ“などと言われる首都「プラハ」や、“世界一美しい街”と称される「チェスキー・クルムロフ」のオレンジ屋根のおとぎ話の世界のような街がある国「チェコ」。

チェコはビーズの国としても知られています。チェコビーズが生まれたのはチェコ北部にある「ヤブロネッツ・ナド・二ソワ」。

プラハから電車で2時間ほどのところに位置する、山あいの地区。冬は雪深く、情緒あふれる景色が楽しめる地域だそう。

この本は、そんな美しい土地で職人さんの伝統の技で作り上げられたチェコビーズをつかった、ふだん使いのアクセサリーや小物43点を収録!!

小さなビーズをつなぎ合わせての作品づくりに夢中になれそう。

ソープカービング

DVDでできる! はじめてのソープ・カービング / 加藤 えり (著)

小さなナイフ1本で、果物や石けんに花などの模様を彫るタイの伝統文化「タイカービング」の技術を使ってせっけんに模様を入れるソープカービングのDVD。

超初心者でもステップ・バイ・ステップで、まるで講師から直接習っているように練習できると、購入者のレビューも好評です。

カービングの基本から、基本のダリア、バラ、スイセン、カーネーションなどの作成、 プレゼント&イベント用のBIRTHDAYキャンドル、バレンタインボトル、SAKURAスタンド、Xmasリースなどまでを説明していてます。

カービングはもともと宮廷の子女たちが、王さまにささげる食事を美しくデコレーションしたことから始まったと言われ、上品な趣味。

タイに約700年前から伝わるとも言われる技を習得してみませんか。

ヒンメリ

ヒンメリ―フィンランドの伝統装飾 /おおくぼ ともこ (著)

 1150年頃から始まったといわれる幾何学模様のモダンなモビール「ヒンメリ」。(※モビールとは動く彫刻の中のひとつ)

ヒンメリとは藁(わら)に糸を通し、多面体にした北欧・フィンランドの飾りものです。基本形は8面体で12本の藁を使って作ります。

この本は伝統的なヒンメリをだれでも気軽に作れるように紹介しているテキストです。麦わらが手に入らないときはストローで代用OK。
基本パターンの作り方から、20作品のつくり方を図案と共に収録されています。

個性的なクリスマスデコレーションをヒンメリで作ってみませんか?

ニャンドゥティ

パラグアイに伝わる虹色のレース ニャンドゥティ: 伝統の模様と作り方/岩谷 みえエレナ (著)

 日本で初めてニャンドゥティの作り方を紹介する本。

ニャンドゥティは、南米・パラグアイに伝わるレースで、女性の仕事として受け継がれてきたパラグアイを代表する手工芸品。特徴は独特なカラフルな色使いです。

テネリーフレースを基にした手法で、1本の針と糸を使って織りやむすび、かがりを加えることでさまざまな模様を表現します。

この本は、ニャンデゥティの伝統的な模様の中から円形モチーフの作り方の基本をていねいに解説。作り方だけでなく、ニャンドゥティの産地パラグアイの「イタグア」で取材をし、熟練の技を活かした作品や職人の制作風景なども収録されています。

現地の写真やお話とともに、ニャンドゥティの魅力を伝えている南米テイストが好きな人にはたまらない一冊です。

著者の岩谷 みえさんは、 エレナ:パラグアイのラ・コルメナ市生まれの日系二世。

プラカゴ

PPバンドで作るベトナムのプラカゴ 単行本/ 文化出版局編 (著), デザイン 富田 淳子 (著)

プラカゴは、梱包用のPPバンドで作る、ベトナムのカゴ編みバッグです。軽くて丈夫で、水にも強く、汚れたら洗い流せるので、お手入れもカンタン。

そのためベトナムでは市場でのお野菜や生ものの仕入れ、運搬に使うものとして、ベトナムの生活のさまざまなシーンで活躍しています。

ハノイなどのショッピングストリートでは目にも鮮やかなプラカゴが、無数のデザインパターンで店先にならんでいます。

日本でもNHKが紹介して大ブームに。身近なものですぐに作れて、しかも実用的というところが受けているようです。

この本はそんなプラカゴを作り方つきで紹介。著者が選んだ34点が掲載されています。

モラ

はじめてのモラ (NHKおしゃれ工房) /中山 富美子 (著)

モラ」はパナマ・シティからセスナ機で30分ほど飛んだ、サン・ブラス諸島のボルベェール島に住む「クナ族」の女性が着ている民族衣装に縫い込まれている飾りの布のことです。

クナ族の伝統的な絵柄や動物、または植物のデザインなどがあります。日常生活や神話を題材にしているそう。

クナの女性たちは、こどものころからお母さんやおばあちゃんに縫い方をならいながら、針と糸、そして小さなハサミだけを使ってモラを縫ってきました。

2~4枚重ねた布を一針一針ていねいに縫っていくので、一枚のモラを作るのに1か月以上かかるといわれています。

モラの独創的なデザインはもはや芸術品と言っても過言ではないでしょう。

この本はそのモラの作り方を紹介しています。うさぎ、魚、鳥など、大らかでダイナミック、ビビットなカラ―がぶつかり合う、目の覚めるような色づかいの作品がたっぷり掲載されています。

型紙付き。すばらしい伝統手芸をすぐ始められます。

カザフ刺繍

中央アジア・遊牧民の手仕事 カザフ刺繍: 伝統の文様と作り方/廣田 千恵子 (著), カブディル・アイナグル (著)

 モンゴル国の西端に位置するバヤン・ウルギーに住む「カザフ」といわれる遊牧民族が、かぞくのために制作する美しい刺しゅう、それが「カザフ刺しゅう」です。現地では壁掛け布(トゥス・キーズ)として使用されています。

その大胆なデザインと色鮮やかさは、まさに圧巻の美しさ。

この本はそんなカザフ刺しゅうの世界初の図案付き技法書です。

小ぶりでシンプルなモチーフから、いくつものモチーフを組み合わせた大きなデザインまで、すべてイラストつきで紹介されています。

基本的な作り方を写真と説明でわかりやすく解説しながら、服や小物にアレンジする方法まで幅広くカバー。

刺しゅう枠は画材用のキャンパス枠、刺しゅう針はレース編み用のかぎ針と、日本で手に入る手芸材料で作ることができるので、刺しゅうがはじめての人でもチャレンジできます。

ベネチアンガラス

はじめてのガラスフュージング ベネチアンガラスで作るアクセサリー/スタジオタッククリエイティブ, 坂見 保子他

 イタリアのムラーノ島で作られている「ベネチアンガラス」を材料に「ガラスフュージング」でアクセサリーを作る教本です。

「ガラスフュージング」とは、自由にレイアウトしカットしたガラスを電気炉で熱を加え(焼成し)て熔かし、熔融によりガラスを自由にデザインするガラス工芸。

この本は一般の家庭でも手がるにあつかえる電気炉を使い、30点もの魅力的なガラスアクセサリーの作り方を解説しています。

ガラスのカットの仕方から、電気炉の扱い方、そして焼成や各作品製作のポイントも細かく解説しているので、まったく初めてガラスフュージングをされる方でもステキなベネチアンガラスのアクセサリーを作ることができます。

ベネチアンガラスの魅力は、あざやかな色彩と透明感、そして小さなガラス粒の中でさまざまなもようを織りなす「ミルフィオリ」(Millefiori=千の花)。

温度の変化によりガラスを自由に造形することができる、ガラスフュージング、ステキなオリジナルアクセサリーができそうですね!

ブティ

フランスの針仕事 ブティ 布の彫刻/ 中山久美子ジェラルツ(著)

布の彫刻ともいわれるフランス発祥の針仕事「ブティ」。

「ブティ」は、17世紀頃からプロヴァンス地方など南フランスで作られてきた伝統の手芸で、フランス語で「詰める」という意味です。“白いキルト”ととも呼ばれています。

2枚の布の間に糸を詰めて仕上げるブティは、シンプルな色使いの中に生まれる陰影の美しさから「彫刻」と呼ばれています。

この本はそんなキルトと刺しゅうの合いの子ような繊細で美しい針仕事「ブティ」の魅力をお届けす1冊です。作りやすい美しい24作品と、初めての人でもよくわかる詳しい解説ページを掲載。すべての作品の実物大型紙がついています。パターンやブティミュージアム情報もあり。

シンプルな魅力にすっかりとりこになってしまうかも!?

猫つぐら

猫つぐらの作り方: 藁や紙紐で編む猫の家/誠文堂新光社 (編集)

 日本有数の豪雪地帯といわれる長野県栄村で、稲刈りが終わたあとの冬の間の手仕事として稲わらを使った民具などが作られてきました。

「つぐら」も冬の手仕事で、赤ちゃんを入れて寝かせておく「ぼぼ(赤ちゃん)つぐら」やおひつを入れる「飯つぐら」などの民具が「栄村つぐら」として長野県の伝統工芸品に指定されています。

猫つぐらもそのひとつ。

せまくて暖かいところが大好きな猫は、保温性の高い稲藁(いねわら)で作られた猫つぐらについ入ってしまうのですね。そのすがたは本当に愛らしいもの。

この本は、稲藁(いなわら)で作った伝統的な猫つぐらと紙紐でアレンジした猫つぐらの作り方がまとめられています。

猫つぐらが欲しい方、猫好きな人にプレゼントしたい方、冬国のホッコリとした手仕事に挑戦してみませんか?

まとめ

こちらで紹介している世界各国の手芸はけっしてカンタンと呼べるレベルのものではありません。ち密なデザインだったり時間のかかる手芸です。

ですがそれだけにハマると奥が深く、脳トレにもなるハイレベルな趣味となるものばかり。

手先を動かすことは認知症予防としても効果的といわれていますし、年齢がいくほど楽しめて健康にもよい趣味と言えるでしょう。

今から老後も楽しめる趣味を探している人は、ちょっと他とは異なる、世界のハンドクラフトはいかがでしょうか?