「たまには家でゆっくり映画でも見ようかな。」と思っているあなたに、エクレア編集部のおすすめ映画5作品を紹介します。

50代の女性が共感できる、また、忘れていたあの気持ちを思い起こさせるすてきな作品をテーマ別にピックアップしました。

なかなか外出できないときや、ゆったりと夜をすごしたいときは、素敵な映画に没頭するのも、心をすっきりさせてくれますね。

「マグノリアの花たち」

<大人の女のそれぞれの友情、母と娘の愛と死、新たな生命(いのち)のつづった名作>

【あらすじ】
アメリカ南部ルイジアナ州の小さな町で、しっかり者の母親マリンは娘シェルビーの結婚式の準備で大忙し。町のみんなが集まるトルービィの美容院でいつも通りおしゃべりに花を咲かせていた時、シェルビーを糖尿病の発作が襲う。難病を抱えた彼女は結婚はしても子供は望めない身体だったです。

シェルビーは幸せな結婚を送っていました。しかしクリスマスの日、母に妊娠したことを打ち明け・・・。

■おすすめポイント
だれもが悩みをかかえ、苦しみながら、ささえあいあながら、一生懸命に生きる姿を温かく描いた感動作で、もとは1987年にオフ・ブロードウェイで上演され、それを原作とし1989年に映画として公開されました。

ハリウッドを代表するサリー・フィールド、ドリー・パートン、シャーリー・マクレーン 、ダリル・ハンナ、オリンピア・デュカキス、ジュリア・ロバーツ の6人の女優が共演しており、その自然な演技が絶賛されました。

まだ有名になる前のジュリア・ロバーツの好演も注目したいところ。

アメリカ南部の街を舞台にしたほのぼのと、そして美しくみずみずしい風景は日本では見られない雰囲気で、特にイースターのお祝いのシーンはまるで現地で見ているよう。

そんな美しい背景の中でそれぞれ味のある登場人物が、笑って泣ける人生物語を演じていきます。

派手な演出などなく、どちらかというと地味な映画ですが、「ふつうの人生を送ることは何もつまらないことじゃない。生きて行くことでみな輝いている」と思える作品。

話の中に悪い人やイジワルな人が一人も出てこない、やさしいやさしい映画です。

原題:Steel Magnolias
ジャンル:ドラマ
製作年:1989年
時間: 118 分
監督: ハーバート・ロス
キャスト: ジュリア・ロバーツ、 サリー・フィールド、 ドリー・パートン、 シャーリー・マクレーン、 ダリル・ハンナ

「永遠に美しく…」

<若さと美しさに執着するすべての中年女性に捧ぐブラックコメディ>

【あらすじ】

小説家ヘレンは学生時代の友人である女優のマデリーンに有名な整形美容外科の恋人アーネストを紹介する。

しかしなんとアーネストはヘレンを振りマデリーンと結婚することに。ショックを受けたヘレンは落ちぶれて堕落した生活を送る。

7年後、マデリーンの元にヘレンから出版記念パーティの招待状が届く。会場にいたのは若々しくまばゆいばかりに美しいヘレンだった。

老化が進み人気も落ち目の自分とは全くちがうヘレンの姿に焦ったマデリーンは、とある場所で知り合った女性から不思議な秘薬をもらい若返りに成功する。

実はその薬とはヘレンも飲んでいた不老不死の薬だったのです。二人の体はどんどんボロボロになり、それでも死ねず…

■おすすめポイント
女性の“いつまでも美しくいたい”という思いをシニカルに描いたブラック・コメディ。

ライバル心むき出しで永久の美しさと若さに執着する女性たちの姿をユーモアたっぷりに描かれています。同時に、2人の争いは滑稽ではあるけれど、年齢を重ねた女性なら共感できる部分もあるはず。

また、見た目の若さに異常な執着をみせるってはたから見るこんな感じなのね…と身につまされる人もいるかも?

ゴールデン・ホーンとメリル・ストリープ、夫役にはブルース・ウィルスと言う豪華キャストでありながら、B級でチープな感じがするのもおもしろいところ。90年代初頭のCGのクオリティーも今見ると笑えます。

見終わったあとは、何ごともほどほどにしておいた方がいいんだなという事に気づかせてくれる、学びもちゃんと備えたコメディ映画。

原題:Death Becomes Her
ジャンル:コメディー
製作年:1992年
上映時間:104分
監督:ロバート・ゼメキス
キャスト:メリル・ストリープ、ブルース・ウィリス、ゴールディ・ホーン

「ジュリー&ジュリア」

<なにかを成し遂げたいと思いながら生きている女性の背中を押してくれる>

【あらすじ】
1949年。アメリカ人のジュリア・チャイルド(メリル・ストリープ)は、外交官の夫ポール(スタンリー・トゥッチ)の転勤でパリにやって来る。

好奇心旺盛で食べることが大好きなジュリアは、パリ滞在中に名門料理学校ル・コルドン・ブルーでフランス料理を学ぶことに。

アメリカにもどったジュリアは、家庭でできるレシピ524の本を出版、大ベストセラーとなり、自身の料理番組も始まって国民的大スターになっていった。

そして50年後の現代ニューヨーク。作家になる夢に破れ、しかたなく派遣社員として働くOLのジュリー・パウエル(エイミー・アダムス)は、ある日、幼いころからあこがれていた料理研究家ジュリア・チャイルドの524レシピを365日で作り、それを毎日ブログにアップしようと思いつく。

それは、自らの人生を変えたいという焦りからチャレンジだったが、いつしかジュリーのブログは大評判になっていく……。

■おすすめポイント

実話をもとにした2人の女性の自己実現ストーリー。

不慣れなフランスで苦労しながらも明るく楽しく料理を学ぶジュリアと、そんな彼女を心から応援するだんなさまのがステキです。ジュリアのその後のアメリカでの大成功は、暖かく見守るだんなさまの影の功績ともいえるでしょう。

50年後に同じように料理を通じて自分を表現したいジュリーを、やはりやさしく後押ししてくれるジュリーのだんなさま。

人間は夢を追い求めて続けることも必要だけど、必ずそこには誰かがいて、一人では成し遂げられないんだよ、支えあって励ましあって、そしてがんばって結果が付いてくるんだという事を教えてくれる作品です。

そして無心でやっていけば成功は待っているよという希望も与えてくれます。

ジュリアとジュリーの時をへだてた2つの物語が並行して描かれ、ラストはほんわかとした気分にしてくれるハートウォーミングなストーリーです。

料理好きなら必見!

原題:Julie&Julia
ジャンル:ドラマ、コメディ
製作年:2009年
上映時間:123分
監督:ノーラ・エフロン
キャスト:メリル・ストリープ、エイミー・アダムス、スタンリー・トゥッチ

「シャル・ウィ・ダンス?」

<大人の男のやさしさに触れたくなった時や母性愛の強い人におすすめ>

【あらすじ】
単調な毎日を繰り返していたサラリーマンが、途中下車した先に待っていたのは、彼がこれまでに経験したことのない新鮮さにあふれた世界だった…。

シカゴの弁護士、ジョン・クラーク(リチャード・ギア)はおだやかなでオフィスの人気者。よき妻と子供が持つ家庭を築き、すべてが満たされているはずなのだけど、心のどこかで常に空しさを感じていた。

ある日、いつもの通勤電車からぼんやりと外を眺めていたジョンは、憂いをおびた表情で窓ぎわにたたずむボリーナ(ジェニファー・ロペス)の姿に気づく。

彼女はなぜあんな表情で窓の外を見つめていたのか?その答えが知りたい衝動を抑えられなくなったジョンは、ついに電車を途中下車し、ダンス教室へと足を踏み入れる。

それは人生を見つめ直す冒険の始まりだった。

■おすすめポイント
役所広司と草刈民代主演の不屈の名作「Shall we ダンス?」ハリウッド版。日本の映画がリチャード・ギアとジェニファー・ロペスという超ビッグスターによってリメイクされ話題となった作品。

設定は全く同じでも、雰囲気はハリウッドテイスト。それがいい感じに仕上がっていて、サラっと明るく笑えて
でもオリジナルもリスペクトしつつ、ラストの感動的な“Shall We Dance?”へと一気に盛り上げる。

ジェニファー・ロペスのラテンな切れのある力強いダンス、花束をもって夫人の前にあらわれるリチャード・ギアはゴージャスそのもの。女性ならだれも一度は夢見るようなシチュエーションにくぎ付けになることでしょう。大人のゴージャスな雰囲気は、ジュリア・ロバーツと共演の大ヒット作「プリティ・ウーマン」を思い起こさせます。

アメリカ版もやはり見終わったあとは清々しい気持ちに満たされ、また人生にとって大切なこととは何か、を教わったという気分になれる名作です。

原題:Shall We Dance?
ジャンル:ドラマ, コメディー, ロマンス
監督:ピーター・チェルソム
キャスト:リチャード・ギア、ジェニファー・ロペス、スーザン・サランドン
製作年:2004年
上映時間:106分

「ゴースト/ニューヨークの幻」

<純粋な愛を忘れちゃってるなぁと思った時やとにかく号泣したい時に>

【あらすじ】

結婚を前提にニューヨーク・シティで同棲を始めたサムとモリー。ある夜、外出先で2人は強盗に銃を突きつけられる。サムは逃げた犯人を追いかけるが、あきらめてモリーのところへ戻るとそこには、死んだ自分の姿と泣き叫ぶモリーの姿が。

現世をさまようゴーストとなってしまったサムは、悲しみに暮れるモリーのそばを離れられずにいた。そんな中、サムは自分を殺した犯人がただの強盗ではなく、モリーにも危害を与えようとしていることを知る。

サムはインチキ霊媒師オダ・メイの力を借りて愛するモリーを守ろうとする……。

■おすすめポイント
純愛映画と言えば「ゴースト」と言っても過言ではないほど、ラブストーリーものの不動の地位を保つ大ヒット作。

恋愛映画は星の数ほどあるけれど、これだけ多くの人の心をつかみ続けている作品は数少ないのでは。

ひとりの女性を死んでも愛し守り続けるサムの姿に世界中の人が大号泣し、30年経った今でも色あせない感動が押し寄せてきます。ファッション面でも注目され、黒いショートヘアのデミ・ムーアが可愛すぎると一躍、脚光を浴びました。

心がささくれてこのごろ純粋に愛することって忘れてるなぁ、とか、モヤモヤ溜まって号泣してスッキリしたい、という方は深夜にひとりで鑑賞することをおすすめします。

観終わった時にはふだんないがしろにしているパートナーが愛しくなったり、胸の奥につっかえていたものがサーっと流されるほど感動すること間違いなしです。

原題:GHOST
ジャンル:ドラマ製作年:1990年
上映時間:126分
監督:ジェリー・ザッカー
キャスト:パトリック・スウェイジ、デミ・ムーア、ウーピー・ゴールドバーグ

まとめ

気持ちを切り替えたいときや現実逃避をしたいとき、映画は自宅に居ながらにしてあなたをちがう世界へと瞬時に引き込んでくれます。

また忘れかけていた気持ちや、こころの底に眠っていた感情を掘り起こしたりと毎日の生活にピピっとスパイスを振りかけてくれることもあります。

自分の中になにかちょっと物足りないな、そんな気がしたら2・3時間でも自分だけの時間を作り映画鑑賞をしてみてはいかがでしょう?

お友だちを読んで映画の会を開くのも楽しそう。映画のあとのおしゃべりもきっと盛り上がりますよ!