お正月になると、玄関ドアにしめ飾りを飾っているお宅がほとんどかと思われます。

そもそも、このしめ飾りとは、どのような意味を持つのでしょうか。

しめ飾りを飾っている期間についてや、外した後の処分の方法などについて、案外意味も考えなくなんとなく飾っている、処分しているという方も多いかもしれません。

本来のしめ飾りの飾り方や期間、処分の仕方などについて調べてみました。

しめ飾りとはどのようなものをいうの?

しめ飾りとは、稲穂や麻で作られた飾りで、お正月になると、玄関の上に飾ってあるのをよく見かけるかと思います。

昔ながらの稲穂を下にほうきのようにおろした作りのしめ飾りから、最近では、縄を丸めてリースのような形にしてお正月の縁起グッズをつけたりと、さまざまな形のしめ飾りが出回っていますね。

しめ飾りの意味とは

新年を迎えるにあたり、歳神様をお迎えするために年末に家を清めたりします。

しめ飾りは、歳神様を無事にお迎えできるように、家の中に、邪気や災禍が入ってこないようにする結界を作るという意味があります。

しめ飾りとは、正式には、漢字で、注連飾りと書きます。

ここから、注連縄という言葉を連想するかもしれませんね。

注連縄は、神社でよく目にします。注連縄には、神様がおられる場所と俗世を隔てる境界を示す意味があります。

しめ飾りの意味がわかると、やはり、お正月には、しめ飾りをしっかり飾って新年を迎えようと思いますよね!

しめ飾りを飾る期間はいつからいつ?

しめ飾りは、いつまで飾ればいいの?

しめ飾りを飾る日は、29日と31日は避けるといわれています。

29日の9は苦しむにつながるという語呂合わせで避けられてきていました。

また、31日に飾るのを避けたほうがいいというのは、実は、新しい年の歳神様は、31日の早朝に、その家に来られるといわれているからだそうです。

なので、31日の日中や夜に飾ってしまうと、すでに歳神様が家に入ってしまうので、結界の意味がなくなってしまうということです。

歳神様というのは、毎年新しい歳神様がいらっしゃるので、入れ替わるということです。31日朝に来て古い歳神様と引き継がれて、古い歳神様は、元旦の零時に出て行かれるということです。

30日は旧暦であると31日(大晦日)を意味するので、一夜飾りの意味からすると避けたほうがいいということです。

ということから、本来の意味を考えると、しめ飾りは28日には飾ったほうがいいということになります。

しめ飾りはいつまで飾るの?

お正月は松の内の期間をいいます。

松の内というのは、本来は旧暦の小正月の1月15日までを示していました。

なので、本来はしめ飾りは1月15日に外せばいいのですが、最近では、七草の1月7日までを松の内とする地域も増えてきました。

主に関東では松の内の期間を1月7日までとし、関西では、1月15日までとするところが多いようです。

なので、1月7日まではしめ飾りを飾って、地域の様子を見て1月8日以降に外せばいいのではないでしょうか。

外したしめ飾りの処分方法は?

しめ飾りを外した後、お役目を終えたしめ飾りはどのように処分したらいいのでしょうか。

地域の神社では通常1月15日にどんど焼きを行います。ここで、お役目を終えたしめ飾りや古いお守りなどを持っていき、お焚き上げをしていただきます。

どんと焼きとは、神のいる社で、清浄な火でお焚き上げをすると、お役目を終えた神様たちが天に帰るといわれています。

神社によって、どんと焼きの日程が異なりますので、問い合わせてみるといいでしょう。

また、どんと焼きの日程に合わせて、事前に、お焚き上げをしてほしいものを受け付ける神社もありますので、当日行けない場合は、持参してみましょう。

しめ飾りをお焚き上げに持っていくときは、縁起物であるので、そのまま裸で持っていくのではなく、紙に包んで持参しましょう。

また、どうしても神社に行く時間が取れず、自宅でしめ飾りを処分するときは、ゴミに出す前に、しめ飾りを紙の上に広げ、左⇒右⇒中央と順に塩を振ってお清めをします。それから、しめ飾りを包んでから、ゴミに出すといいでしょう。

まとめ

お正月のしめ飾りにはきちんとした意味がありますので、いい加減な扱いをせずに、しっかりと歳神様をお迎えして、新年を安全に健康に過ごせるようにしたいですね。

また、お役目を終えたしめ飾りも処分するときはお清めを忘れないようにしましょう。