台湾は東京より3時間ほどで行けるので、海外旅行初心者にも人気な国です。

点心や烏龍茶など、日本でもなじみになっている食文化を存分に味わえる台湾ですが、 台湾の歴史や地形など、台湾という国について知識を得たうえで行くと、また違った見方ができ、より楽しめます。

台湾について、知っておいてほしいことを説明しますね。




台湾の気候・地形について

台湾は、ほぼ中央にある北回帰線をはさんで、北の亜熱帯地域、南の熱帯地域と分かれます。南部の高雄市周辺は、真冬を除いては、気温が30度を超えることが多いです。

北部の台北市周辺とは気温差が10度以上になることもあります。

台湾新幹線で台北から高雄まで2時間ほどで行けるようになったので、台北と高雄に行く日本人観光客が増えていますが、気温差があるので、行く時期によっては、重ね着で調節するなど気を付けましょう。

台湾を1周してみるとわかりますが、台湾は山が多い島です。

3000m以上の高さの山が286座もあります。日本の3000m以上の山は23座なので、いかに山が多い地形なのかわかるかと思います。

台湾の面積はほぼ九州と同じ大きさなのですが、山脈が総面積の半分を占めています。

火山帯であることから、温泉も各地にあります。

花蓮県にある太魯閣国家公園は、大理石の山として有名な公園です。

太魯閣渓谷では、高さ1000m以上にも切り立った大理石の岩盤を見ることができます。奇岩怪石と水の美しさがすばらしい、台湾の中でも特に人気のある観光地となっています。

台湾と日本の歴史



台湾は19世紀の日清戦争時に日本の統治下におかれて、昭和20年の第二次世界大戦が終わるまで、50年間もの間日本の植民地となっていました。

その間、日本は、道路や鉄道、上下水道、電気などを整備したりと、台湾の経済にもかなりの貢献をしましたが、日本語のみしか使うことを許さなかったりという時代もありました。

台湾のお年寄りが日本語が堪能というのは、そのような歴史もあったからなのですね。

日本が第二次世界大戦で負けたことにより、台湾は中国に返されました。

その後、中国では内戦がおこり、蒋介石を始めとする多くの政治家が台湾に逃れて、中華民国としての台湾の歴史が創られていくことになります。

台北の観光名所、中正紀念堂は、1975年に蒋介石が亡くなった時、蒋介石に対する哀悼の意を込めて、1976年に建てられました。「中正」とは中華民国初代総統であった「蒋介石」の本名(=蒋中正)を指します。

正面中央の本堂にシンボルともいえる蒋介石の席座像が置かれています。

一糸乱れぬ動きでおなじみの「衛兵交代式」もここで見られます。

中正紀念堂では、中華民国の歴史に関するさまざまな資料が無料で公開されていて、中華民国の思想に関しても触れることができます。

中華人民共和国が中華民国を国家として認めていないため、現在では中華民国を正式に認めている国は世界で17か国にとどまっています。 そのようなこともあり、一般的には、中華民国とはいわず、地域名の台湾と称されています。

国立故宮博物院

ルーヴル美術館、メトロポリタン美術館、エルミタージュ美術館と並び世界4大博物館の一つである故宮博物院が台湾にあります。中国の歴代皇室と宮廷が所蔵していた世にも稀なる貴重な文物を故宮博物院で見ることができます。

これは、蒋介石が内戦から逃れるために、中国の故宮博物院および中央博物院の優れた文物を台湾へ移したので、現在台湾の故宮博物院に数多くの文物が所蔵されているということです。

約70万点近くの収蔵品があると言われていて、その中で、常に展示している品は、6000~8000点。となります。特に有名な宝物数百点を除いては、3~6カ月おきに、展示品を入れ替えているため、所蔵品の全てを見るのは、10年以上はかかると言われています。有名な「翠玉白菜」などは、他の博物館に貸し出されていることもあり、いつも見られるとは限られません。

8000年前の玉器、5500年前の翡翠の彫刻物、4000年~3000年前の陶器や、青銅器、秦の始皇帝の時代から隋、唐、宋、元、明、清の歴代における宮廷の栄華を知らしめる収蔵物など、中国芸術文化が凝縮されています。

故宮博物院だけでも、何度行っても、楽しめる台湾です。

台湾の食文化、夜市

夜市とは、夕方から真夜中に並ぶ屋台や露店のことをいいます。

台湾は共働き世帯が多く外食文化なので、各都市で夜市が発展しています。

食事場所としての他に、露店で遊んだりと、家族で楽しめるスポットとなっています。

台北最大の「士林夜市」は観光スポットとしても有名です。

台湾のB級グルメ胡椒餅や小熊焼などを楽しんだり、衣類などが格安で買えたりします。

「華西街観光夜市」は、蛇やすっぽんやカエルなど、グロテスクな食材が並ぶお店もあります。

日本とは違った趣があるので、いろいろな夜市を見て歩くだけでも楽しめます。




台湾のトイレ事情

台湾は、下水がなかなか整備されない事情があり、トイレットペーパーを流すことができないトイレが多いです。便器のそばにおいてあるポリバケツのようなものに捨てる形式になります。

また、ホテル以外の場所では、洋式トイレが少なく、和式トイレがほとんどです。

それなりのレストランのトイレでも、和式が多いです。

また、清掃状況も、日本みたいにきれいというわけではありません。トイレットペーパーもないところもありますから、トイレ用としてのティッシュペーパーも常に持ち歩くようにしましょう。

まとめ

台湾の歴史や文化について、およそまとめてみました。

台湾へ旅行へ行かれるときは、これらの点を踏まえて、さまざまな文化に触れてみましょう。

歴史や地形をあらかじめ知ったうえで観光をするとまた見方が違ったり、台湾の方たちとのより深い交流ができたりと、もっと台湾が身近に感じられます。 

 日本に身近な国、中華民国、台湾を楽しんでくださいね!